
三ヶ日みかんって他のみかんとどう違うのか知りたい!
どんな味がするの?旬の時期や季節も教えて!
こんなお悩みを解決します。
- 三ヶ日みかんの特徴
- 三ヶ日みかんのおいしさの秘密
- 三ヶ日みかんの品種
- 三ヶ日みかんの収穫時期

みかんおじさん
本記事を書いている私はみかん歴30年以上
浜松市在住のみかんマニアです。
みかん農家の知人にみかんについて教えてもらっています。
今回はみかんの特徴についてご紹介します。
みかんが好きな人でも産地ごとのみかんの特徴を
知っている人はあまりいないですよね。
静岡県の「三ヶ日みかん」は、和歌山県の「有田みかん」、
愛媛県の「愛媛みかん」と並んで3大みかんとして
おいしくて有名なみかんです。
そこで三ヶ日みかんの特徴についてわかりやすく解説します。
この記事を読めば三ヶ日みかんの特徴やおいしさの秘密、
品種や旬な時期といった特徴について知ることができます。

三ヶ日みかんの特徴を知ることで
一緒においしい三ヶ日みかんを楽しみましょう!
1.三ヶ日みかんってどんな特徴のみかんなの?
1-1 三ヶ日みかんは品種じゃない!
1-2 みかんで初の機能性表示食品!
2.他とは一味違う!三ヶ日みかんが愛される特徴とは?
2-1 静岡の秘境!三ヶ日地域の気候とみかんの生育環境
2-2 おいしさの秘密は最先端技術!
2-3 おいしさを引き出すひと手間
3.三ヶ日で育まれる絶品品種みかんとその特徴は?
3-1 三ヶ日みかんの品種は13種類!
3-2 「早生」と「青島」の特徴と違いはなに?
4.旬を追い求めて!三ヶ日みかんの収穫時期の特徴は?
4-1 おいしい時期は品種によって違う!
4-2 三ヶ日みかんが1番おいしい時期はいつ?
4-3 季節外れの夏に食べられる三ヶ日みかんがある?
5.まとめ
1.三ヶ日みかんってどんな特徴のみかんなの?
1-1 三ヶ日みかんは品種じゃない!
三ヶ日みかんは一般的に「品種」として誤解されがちですが、
実際には品種ではありません。
静岡県浜松市浜名区内の三ヶ日地区や周辺地域でとれたみかんを、
三ヶ日地区内で共同選果したみかんの名称(地域団体商標登録)となります。
三ヶ日地域でおもに栽培されているのは
「温州みかん」という品種がもとになっています。
この温州みかんが三ヶ日地域特有の気候や土壌によって育まれ、
独特の甘さと酸味が引き出されます。
要するに三ヶ日みかんは単なる品種ではなく、
地域の特性や栽培方法、ブランド価値にもとづいたものとなります。
1-2 みかんで初の機能性表示食品!
機能性表示食品とは「おなかの調子を整えます」、
「脂肪の吸収をおだやかにします」など特定の健康維持、
及び増進に役立つ機能性を表示できる食品のことです。
また安全性の確保を前提として、科学的根拠にもとづいた機能性が
事業者の責任において表示されています。
- GABA:血圧が高めの方の血圧を下げる機能
- β-クリプトサンチン:骨の健康に役立つ
三ヶ日みかんは、その栄養価や健康に対する効果が科学的に証明され
上記の2つの効果を機能性表示として認められています。
柑橘類でGABAの機能性を表示しているのは三ヶ日みかんだけであり、
2種類の機能性表示を獲得していることも果物としては国内初の事例です。
2.他とは一味違う!三ヶ日みかんが愛される特徴とは?
三ヶ日みかんが他のみかんと一味違うのは、
その独特の風味と豊かな甘さにあります。
なぜ三ヶ日みかんだけが特別においしくなるかをご紹介します。
2-1 静岡の秘境!三ヶ日地域の気候とみかんの生育環境
三ヶ日地区はみかんがおいしく育つ環境に恵まれた土地になりますが、
どんな条件がそろっているか調べてみました。
- 温暖な気候で冬に降雪がない
三ヶ日地区一帯は平均気温約 16℃と温暖な気候となっている。
また雪が降らないため、みかんの木が弱ってしまう心配がない。 - 秋冬の雨量が少ない
みかんが成熟する秋冬に雨量が少なく、朝霧もかかりにくいため
実がしまって濃い味のみかんに育つ。 - 日本トップクラスの日照量
三ヶ日地区のある浜松市は日本でもトップクラスの日照量。
豊かな太陽の光を受けて光合成が進み、養分がたくさん作られるため、
甘くおいしいみかんになる。 - 日当たりの良い南斜面の丘陵地
三ヶ日地区は日照量を最大限にいかすため、
長い年月をかけて土地改良がされている。
日当たりの良い南側に傾斜がなだらかで広い作業道を作ることで、
栽培がしやすいみかん園が広がっている。 - 土壌が砂礫質で水はけが良い
三ヶ日の土は石ガラが多く保肥力が低いので、
肥料コントロールがしやすい。
また耕す部分の土の層が浅く、排水性が良いといった特徴もある。
この土の特徴を活かすことで濃厚で独特のコクが三ヶ日みかんに生まれる。 - 浜名湖(猪鼻湖)に面している
浜名湖が近いことで夜に気温が大きく下がらない特徴がある。
昼夜の温度差が小さくなることは、みかん栽培に良い環境。
また水面からの反射でみかんの葉に太陽光を効率よく浴びせることもできる。

このようないくつもの条件が重なることで
三ヶ日みかんは他のみかんと一味違った
独特の風味と豊かな甘さになっています。
2-2 おいしさの秘密は最先端技術!
三ヶ日は日本一の柑橘選果場の町といわれるほど
みかんの選別や出荷方法に力をいれています。
実は三ヶ日みかんが出荷されるまでには最先端の技術が使われているのです。
さっそくどんな技術があるのか見ていきます。
- 鮮度保持装置
みかんに短時間、強い近赤外線を照射すると
果実が傷んだり腐ったりするのを防ぎ、
鮮度のよい状態で出荷できる。 - AI選果機
下記にある2種類のセンサーとカメラ、判定システムによって
生傷、腐敗のある果実、外観規格外のみかんを
カメラによる画像診断で除外する。 - 内部品質センサー(AI選果機内臓)
近赤外光を当て特定の波長の光がどの程度吸収されるかで
糖度とクエン酸(酸度)を測定する。
光センサーでの測定のため、みかんを傷つけずに測定できる。 - 腐敗果センサー(AI選果機内臓)
目視では判別がむずかしい生傷を特殊な光を当てることで検出する。
小さな傷による腐敗をおさえることができる。 - 外部品質カメラ(AI選果機内臓)
超高解像度の外観カメラで果実の全周を撮影し、大きさ、形状、
色づき具合、傷の面積を測定する。 - AI(人工知能)判定システム(AI選果機内臓)
センサーの画像をもとに、みかん1個1個を人工知能(AI)が外観判定する。
「生傷」「浮皮」といった症状や病害虫などを識別する能力がある。
上記のような最先端技術によって、みかん1個1個の状態や甘さを確認しているため
おいしいみかんを食べることができます。

従来は人の目でしか判別ができなかったのが、
AI選果機のおかげで1秒あたり200個以上の
みかんを選別できるようになっています。
2-3 おいしさを引き出すひと手間
三ヶ日みかんが他のみかんに比べておいしい理由は
最先端の技術だけではありません。
それはみかんの特徴にあった貯蔵と余措といった
特別な手間にも秘密があります。
- 貯蔵
収穫したみかんを出荷までの間、
ロジと呼ばれる木箱に入れて倉庫に保存すること。
保存している間、貯蔵庫の特性にあった空気の循環と
温湿度を保つ必要がある。
1~3ヶ月ほど貯蔵することで
みかんのクエン酸が分解されて酸のカドが取れ、
水分が揮発し味が濃厚になる。
すると、まろやかで芳醇、甘みがきわ立ったみかんが完成する。 - 余措
余措とは、貯蔵の前に1~2週間ほど強制的に風を
当てて余分な水分を取り、果皮を締める工程です。 - みかんの品種
みかんの品種にも貯蔵との相性があり、
貯蔵することでよりおいしくなる品種がある。
その中でも三ヶ日でもっとも多く生産されている
「青島」は皮が分厚く、水分や栄養素を逃がしにくい
貯蔵と相性が良い品種になっている。

長期間の貯蔵ができる高品質な青島、
匠の長年の経験と勘による貯蔵、及び余措の高い技術。
この手間暇をおしんだ技術が三ヶ日みかんが愛されている理由です。
3.三ヶ日で育まれる絶品品種みかんとその特徴は?
次に三ヶ日みかんは名称(地域団体商標登録)といいましたが、
実際にどんな品種や特徴があるのかご紹介します。
3-1 三ヶ日みかんの品種は13種類!
おもに三ヶ日地区で栽培されている、みかんの品種は13種類です。
その中でも特別に厳選されたみかんにはブランド名がついています。
- グリーンハウスみかん(温州みかん)
- 日南1号
- ゆら早生みかん
- 北原はや早生みかん
- 早生みかん(宮川早生・興津早生)
早生ミカエース
完熟早生「心」
極宝早生 - 青島みかん
青島ミカエース
濃蜜青島
本貯蔵青島「誉れ」
極宝青島 - 寿太郎
- ポンカン
- 不知火
- はるみ
- ネーブル
越冬完熟ネーブル - 清見
- 甘夏
「早生みかん」と「青島みかん」には、
それぞれブランド名がついた高級銘柄があります。
市場に出まわらない珍しい銘柄は、
地元の人でもなかなか食べることができません。

三ヶ日みかんの種類については、
知っておきたい!三ケ日みかんの種類ごとの魅力を紹介にて
詳しくまとめています。
3-2 「早生」と「青島」の特徴と違いはなに?
三ヶ日みかんとして栽培されている品種の中でも
多くをしめるのが「早生みかん」と「青島みかん」の2種類になります。
ここでは簡単に早生と青島の違いについて見ていきます。
どちらのみかんを買えばいいか迷った人は確認してみてください。
- 収穫時期のはやい早生温州という品種
- サイズは青島より一回り小さい120gほど
- 形は丸みがあって甘みと酸味のバランスが良くフレッシュな味わい
- 皮とじょうのう膜(実の薄皮)が薄いため食べやすい。
- 収穫時期のおそい晩生温州という品種
- サイズは大きめで130g~150g
- 形は扁平(楕円)で甘味が強く、コクがある
- 皮とじょうのう膜(実の薄皮)が厚いため長く保存できる

酸味もあってフレッシュな味わいが好きな人は、「早生みかん」
甘味が強くてコクを味わいたい人は、「青島みかん」を選びましょう!
4.旬を追い求めて!三ヶ日みかんの収穫時期の特徴は?
三ヶ日みかんは何月から食べられるのか知っていますか?
ここでは三ヶ日みかんをおいしく食べられる時期についてご紹介します。
4-1 おいしい時期は品種によって違う!
みかんには収穫時期により早生や晩生などに区分され、多くの品種があります。
三ヶ日みかんの旬な時期についておおまかに解説します。
- 極早生温州
9月頃~10月末まで
日南1号、ゆら早生みかん - はや早生温州
10月下旬~11月
北原はや早生みかん - 早生温州
11月初旬~11月末頃まで
早生みかん(宮川早生・興津早生) - 中生温州
12月初旬~12月下旬頃
該当なし - 晩生温州
12月下旬頃~3月頃まで
青島みかん、寿太郎 - 中晩柑類
1月~5月頃までに収穫される、温州みかん以外の柑橘類の総称
ポンカン、不知火、はるみ、ネーブル、清見、甘夏
異なる品種のみかんを育てて収穫期をずらすことで
長い期間にわたって販売できるように工夫されています。

時期によって食べられる品種がかわってくるので、
事前に確認しておきましょう!
4-2 三ヶ日みかんが1番おいしい時期はいつ?
三ヶ日で栽培に力をいれているのは、早生みかんと青島みかんです。
この2種類が旬な時期にみかんを買うのが1番おすすめになります。
- 早生みかん:10月下旬~12月上旬
- 青島みかん:12月後半~3月頃
より遅い時期に収穫されたほうが熟す時間が長くなり、
酸味が抜けて甘くなる傾向があります。
できれば旬の後半の時期に買いたいですが、
売り切れてしまっては元も子もないので余裕をもって購入しましょう。

旬の10月~12月であれば、みかん狩りを体験できます。
三ヶ日のみかん狩りについては、
三ヶ日みかん狩りの魅力とおすすめ農園を紹介にて
詳しくまとめています。
4-3 季節外れの夏に食べられる三ヶ日みかんがある?
温州みかんの時期は9月頃~3月頃までといいましたが、
1部の特別なみかんは夏にも楽しむことができます。
- 7月~8月に販売される
- 涼しげなグリーンの皮で果肉はしっかりとしたオレンジ色
- 酸味がなくてさわやかな味わい

三ヶ日町に生産者が2人しかいないので、
とてもレアなみかんです。
5.まとめ
本記事では三ヶ日みかんの魅力を知ってもらえるように
三ヶ日みかんの特徴をご紹介しました。
以下に要点をまとめてみます。
三ヶ日みかんの特徴
●三ヶ日みかんは品種ではなく、
みかんの名称(地域団体商標登録)
●栄養価や健康に対する効果が科学的に証明された
機能性表示食品
おいしさの秘密
●おいしいみかんが育つ環境がそろった
三ヶ日地区で栽培
●最先端技術により品質が出荷管理されている
●貯蔵や余措といった長年の技術と経験が
三ヶ日みかんをおいしくする
三ヶ日みかんの種類
●三ヶ日地区で栽培されている、みかんの品種は13種類
●おもな三ヶ日みかんの品種は、早生みかんと青島みかん
●みかんの旬は品種ごとに異なる
●早生みかんと青島みかんは12月前後に買うとおいしい
●季節外れの夏でも食べることができる特別なみかんがある
三ヶ日みかんの特徴を知ることで、みかんを食べたくなってきたと思います。
この記事を読み終えたら、みかんの特徴を意識しながら食べてみてください。

三ヶ日みかんを食べてみたくなった方には
三ヶ日みかんはどこで買える?絶品みかんを手に入れる方法にて
買い方を詳しくまとめています。
気になったらチェックしてみてください。